慢性炎症とは?CRP・貧血・慢性炎症を予防する9つの習慣とは?

慢性炎症とは?CRP・貧血・慢性炎症を予防する9つの習慣とは?

最近は長寿化の時代と呼ばれており、100歳以上生きている人(センテナリアン)の研究が盛んに行われています。2016年にもNHKで特集番組が組まれるほどであり、現在センテナリアンは世界では45万人もいるそうです。

そのセンテナリアンを研究していくと判明したことがあります。それは炎症が長寿と密接に関わっていることです。

炎症には大きく2つの炎症があると言われています。急激に炎症が起こる急性炎症と、からだのなかで常に炎症を起こしている慢性炎症と言われるものです。



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そもそも炎症とは?

炎症とはマクロファージが出す防衛反応のことを言います。有害なものや、外から来た危ないものが体の中に入ることにより、体の中で危険であるという信号を発して、そこの部分に血を送り込んだりします。これが炎症のメカニズムになります。

つまり、炎症とは体の防御反応なのです。

その中でも炎症には2つの種類があります。急性炎症と慢性炎症です。

急性炎症とは?

急性炎症とは打ち身・ばい菌が入ることで急激に赤くなる炎症のことです。外から侵入した菌やウイルスなどによって起こる演繹機能が一時的に強くなっている状態を言います。

急性炎症には痛みが伴うので、ほとんどの人が気づきます。みなさんが普通に炎症だと認識するのはこちらがほとんどでしょう。

急な症状であり、喉やリンパが腫れること、熱を帯びることが急性炎症の特徴です。

慢性炎症とは?

慢性炎症とは体が常時発生させている炎症反応です。常に体の内側では、細菌や毒素と戦ったり、活性酸素と戦ったりと防御反応が行われています。それらで行われる持続的な弱い炎症が慢性炎症なのです。

慢性炎症には自覚症状はほとんどありませんが、持続することでやがてその臓器は機能しなくなってしまいます。

慢性炎症が起こるメカニズムとは?

慢性炎症が引き起こされるメカニズムとは、一言で言ってしまえば細胞の老化です。2016年の日老医誌には下記の様に書いてありました

近年、細胞老化を起こした細胞から、炎症作用や発がん促進作用を有する炎症性サイトカインやケモカイン、細胞外マトリクス分解酵素などの様々な因子が分泌され Senescence-associated secretory phenotype(SASP)と呼ばれる現象を起こすことが明らかに
なった。このため,加齢とともに生体内に老化細胞が増えると,老化細胞から分泌される SASP 因子を介して周囲の組織に慢性炎症や発がんが引き起こされていると考えられる.細胞老化はがん抑制と発がん促進の両方に働いていると考えられる.

引用:細胞老化と慢性炎症

つまり、『細胞の老化』→『炎症性サイトカインが出る』→『周囲の細胞を老化させる』→『更に死んだ細胞の老廃物が炎症を促進する』→『慢性炎症・発ガン』という流れになっているのです。

テロメアの短小化・ストレスによっても細胞は老化する?

慢性炎症は細胞の老化から発生しますが、細胞の老化の原因は何でしょうか?原因はテロメアが短くなることとストレスです。

テロメアとは、細胞分裂の回数を決定しているものです。全ての細胞にあり、テロメアがなくなると細胞分裂が止まってしまいます。研究によるとテロメアが短くなると細胞が老化し、慢性炎症の要因になる物質が出るそうです。

ただ、それだけではなくストレスによっても細胞が老化し、慢性炎症の要因になる物質を出すことが研究でも明らかになりました。

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引用:細胞老化と慢性炎症

慢性炎症は貧血を誘発する?

慢性炎症になると貧血になると言われていますがその原因は何でしょうか?貧血の原因はどうやら鉄がうまく使われない状態にあったのです。

慢性炎症とは炎症性のサイトカインが放出され起こりますが、この時に炎症性のサイトカインが肝でヘプシジンというペプチドホルモンを誘発させます。その結果、鉄の吸収を抑制され、体内の鉄の放出も抑制されてしまいます。つまり、鉄の異常代謝を起こすようになり、鉄がうまく使われないという状態になるのです。詳しくは下記の図をご覧ください。

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引用:慢性炎症と貧血

慢性炎症の調節が狂う=病気になる?

慢性炎症は常時どこかしらで行われていると考えても良いでしょう。体の中で低いレベルで炎症を起こしているのですが、慢性炎症レベルが低いままで調節されていなければ、過剰な炎症をおこしてしまうので、細胞を老化させてしまいます。

体の中には慢性炎症のレベルを調節する機能もあります。例えば、脂肪細胞にあるアディポネクチンであったり、抗酸化物質であったりとかがそれにあたります。

ただ、悲しいことに年をとるにつれて、慢性炎症のレベルを調節する機能というものが衰えてます。というよりも、体のバランスを調節する機能が衰えた結果、慢性炎症を調節する機能も低下すると行ったほうが良いかもしれまん。

その結果、年齢とともに慢性炎症のレベルが上がっていくため、体が生活習慣病などに脅かされると言われています。

慢性炎症が引き起こす病気とは?

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引用:ここまでわかった、がんと慢性炎症

ネイチャーアジアでも特集が組まれていましたが、最近では研究が進んできたことにより、いろいろな病気が慢性炎症に関わっていると言われています。下記は慢性炎症と関わりがあると言われている病気になります。

  • メタボリックシンドローム
  • 生活習慣病(肥満・糖尿病・脂質異常症・CKD・NASHなど)
  • 動脈硬化症疾患(虚血性心疾患・脳卒中など)
  • ガン(発ガン・湿潤・転移など)
  • 神経変性疾患(アルツハイマー・パーキンソン病など)
  • 自己免疫疾患(慢性関節リウマチなど)
  • 喘息
  • アトピー性皮膚炎
  • 排尿障害
  • 気管支炎
  • 胃炎
  • AIDS
  • 肝炎
  • 歯肉炎・虫歯
  • 慢性骨髄炎
  • 逆流性食道炎
  • 皮膚炎

ほとんどの病気が慢性炎症と関わりがあることがわかります。まず初めに考えるべきなのは体の炎症レベルを整えることなのかもしれません。

炎症レベルを判断するCRP?

少し小難しい話になるので、読み飛ばして頂いても構いませんが、炎症レベルを判断するCRPについても説明いたします。

体内で炎症が起きると血液中にどのくらいCRPが増えるのかを計測することで、自分の炎症のレベルが明らかになります。CRPとは、『C反応タンパク質』の略で、炎症が起きると肝臓からでるタンパク質の値のことを言います。このCRPを確認することで、体内の慢性炎症のレベルが確認できます。

ちなみに一般的な炎症レベルの人はCRPが0.3mg/dL以下だそうですが、100才以上生きる人(センテナリアンとも呼ばれる)は0.03mg/dLいかが多いそうです。

CRP センテナリアン 一般の人 要注意な人
炎症レベル 0.03mg/dL以下 0.3mg/dL以下(正常) 0.3mg/dL~1mg/dL

ちなみに、CRPの検査は血液検査で出来るそうなので、興味のある方は是非お試しください。

慢性炎症レベルを適切に調節するのは?

慢性炎症を放っておくと多くの病気の原因になりますが、それでは慢性炎症の進行を防ぐにはどうすればよいのでしょうか?

慢性炎症レベルを適切に調節するためにおすすめなのは長寿食だと言われています。特に地中海料理や魚料理などのものが良いでしょう。

オメガ3系

オメガ3系は炎症を抑える作用があります。

中でもオメガ3系に含まれるDHAはインシュリンの反応レベルを上げる為、少ないインシュリンでも十分な効果を発揮する様にします。その為、インシュリンを発する膵臓の負担を軽減することができます。

オメガ3系には血流をよくするというデータもあります。センテナリアンを調査することで明らかになったことは、微小循環が良好であるということです。これは、毛細血管の中で起きている細かな血流のことで、この微小循環が良好であれば、酸素と栄養素を体内に送り込み、老廃物を回収することが良好だと言われます。つまり、細胞の老化を抑えることに近づきます

オメガ9系

100才以上生きる人(センテナリアン)を調査すると、地中海職を食べる人はセンテナリアンになっている人が多いという調査記録があります。地中海職はオリーブオイルやアボガドがよく含まれてり、調査した結果オメガ9系も慢性炎症を抑えることが出来るという結果が出ました。

抗酸化物質

抗酸化物質が少ないと活性酸素が過剰に発生した時に炎症が起こってしまいます。抗酸化物質があれば、活性酸素が過剰に発生した際に炎症を起こすことなく、活性酸素を除去することが出来るので、抗酸化物質を取っておくと良いと言われています。

中国にもセンテナリアンが多くいる地域があり、そこで食べられているものはトウモロコシです。トウモロコシに含まれている抗酸化物質であるゼアキサンチンが良いのかもしれません。

リコピン

センテナリアンを調査してわかったことですが、センテナリアンはよくリコピンを摂取していたということです。リコピンとはトマトのことですね。

糖分を控える

糖分を取ると体が糖化します。糖化することにより、慢性炎症レベルがあがってしまいますので、糖分は取りすぎずに控えたほうが良いでしょう

塩分を控える

塩分は血圧をあげてしまうので、血管壁を傷つけてしまいそこから炎症が進行することがあるそうです。

脂肪を控える

CRPが高い人の特徴は肥満な人です。肥満とは体脂肪率が男性25%以上・女性30%以上の人のことを言います。肥満の人は炎症を抑えるホルモンであるアディポネクチンが脂肪細胞から出てこないので、慢性炎症が進行しやすくなると言われています。

脂肪を控えることにより慢性炎症レベルをおさえることが出来るので効果的です。

飲酒・喫煙を控える

飲酒・喫煙も慢性炎症を進行させてしまうので、飲み過ぎや喫煙も控えたほうが良い。

補足:腸内細菌により効果に違いが出る

研究によると、地中海食を食べた方が良いと考え食べさせたとしても、人種やライフスタイルの違いにより、体内の炎症レベルが下がったり下がらなかったりすることがあることが判明しました。これは長年食べていたもので作られる体の中の腸内細菌によって効果が異なると言われています。

つまり、日本人がいくら地中海食を食べたとしても効果が薄いということになります。

また、慢性炎症の始まりは腸であるとも言われていますので、腸のケアは大切です。腸のケアとは、善玉菌を良く摂取することにより、腸内環境を整えるということでしょう。

慢性炎症にアプローチをして健康長寿を目指そう

慢性炎症はそこまで有名な言葉ではありませんが、最先端の研究では慢性炎症こそが健康長寿の鍵とも言われています。慢性炎症について真剣に向き合い、健康長寿を目指したいものですね。

 

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