最近疲れたな〜。疲れがとれないなーって思っているあなた。それは慢性疲労なのでしょうか?実は慢性疲労症候群なのかもしれません。じつは怖い慢性疲労症候群。人によっては本当に動けないくらい辛くなる人もいるそうです。しかも、症状が重いのに認知度が低いためサボっていると誤解される方もいるそうで…。
あなたは、慢性疲労症候群のことご存知でしょうか?
慢性疲労症候群とは?
慢性疲労症候群(CFSとも呼ばれる)は1988年に提唱された新しい疾患のことをいいます。そのためあまり広く知られていませんが。
原因不明の慢性的な疲労や病態の解明が目的だと言われています。原因がわからないような極度の疲労感が長期的に続くことが慢性疲労症候群だと言われているのです。
慢性疲労は休息すれば改善される状態を指します。一方で慢性疲労症候群は休息しても改善せず、急速以外に適切な治療が必要な状態を指すのです。
慢性疲労症候群にかかるとどうなるの?
十分な休養をとっても回復しなかったり、疲労や倦怠感の頻度が大きかったりします。
しかし、血液検査を行ったり全身の検査を行ったとしても異常が見つからないのが慢性疲労症候群です。その為、自覚症状がハッキリあるわけではなく、色々な病気に間違われたりすることもあります。
普段の生活に支障が出ず、疲労が蓄積すると、激しい疲労感に悩まされる日が続く状態の方が休息して改善すれば慢性疲労ですが、休息しても改善しなければ慢性疲労症候群ということになるのです。
慢性疲労症候群を完治させるのは難しいと言われており、数カ月から数年がかかると言われています。
慢性疲労症候群の原因は?
まだ、原因は明らかにされていませんが、慢性疲労症候群は生活習慣から発生するというのではなく、なにかが原因で発症している場合が多いと言われています。心因的なものから疲れやすくなるのが慢性疲労症候群の原因だとも言われているのです。
例えば、過度なストレス・感染症・ホルモンの低下・アレルギー・栄養不足・免疫機能の低下・事故や出産などの大きなイベントごとや、大病を患ったということがキッカケで慢性疲労症候群になっている人もいると言われています。
慢性疲労症候群はどういう人がなるの?
データを見てみると20代から50代の発症が多いとされ、7割程度が女性であるとも言われています。
慢性疲労症候群は日本人の0.3%程度がかかっており、人数では38万人とも言われています。1000人に3人の割合で発症するとも言われているのです。
慢性疲労症候群を確認する11項目の症状とは?
下記のような11項目の症状のうち6項目〜8項目の症状を6ヶ月以上にわたり継続していたり繰り返し生じていると慢性疲労症候群と言われるのだそうです。
1. 微熱(腋窩温37.2~38.3℃)ないし悪寒
2. 咽頭痛(のどの痛み)
3. 頚部あるいは腋窩リンパ節の腫張
4. 原因不明の筋力低下
5. 筋肉痛ないし不快感
6. 軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感
7. 頭痛
8. 腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛
9. 精神神経症状(いずれか1つ以上)
羞明、一過性暗点、物忘れ、易刺激性、錯乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ
10. 睡眠障害(過眠、不眠)
11. 発症時、主たる症状が数時間から数日の間に発現
慢性疲労症候群の治療方法は?
根本的な治療回復を望む方は病院に行かれる方が良いと思われます。ここでは個人的に出来る治療方法をまとめてみました。
免疫力アップ
漢方薬などを用いて身体の免疫力を高めることで、慢性疲労症候群を和らげることを行います。
漢方薬は主に生姜が使われています。7割は生姜と言っても過言ではありません。体を温めて症状を改善することが出来るのです。
栄養素・抗酸化物質を摂取
ビタミンCの大量摂取をすることにより、免疫力を強化したり、疲労の原因にもなる活性酸素を防ぐことが出来ると言われています。同様に、コエンザイムQ10を摂取することにより、ミトコンドリアが活性することにより、治療する場合もあると言われています。
慢性疲労症候群患者31名(還元型CoQ10群17名,プラセボ群14名)を対象に,還元型CoQ10(150 mg/日)を3カ月間投与し,投与前と投与終了時の変化を疲労・睡眠・うつ症状に関する自覚的症状の得点,酸化ストレス・抗酸化力,計算課題により評価した。その結果,還元型CoQ10の血中濃度は統計学的に有意に増加し,単純計算課題の回答数・正答数の有意な上昇(作業効率の改善),中途覚醒回数の有意な減少(睡眠の改善)が認められたほか,指先の心拍変動を測定する加速度脈波による評価においても自律神経機能の低下の抑制が認められ,還元型CoQ10のミトコンドリア賦活作用による慢性疲労症候群の改善効果が示唆されている
認知行動療法や運動療法
感情などのマイナスに陥りやすいものを変えてみたり、ウォーキングなどの軽い有酸素運動を行う事により、慢性疲労症候群が回復することがあるそうです。
慢性疲労症候群とアレルギーの意外な関係?
慢性疲労症候群の患者にはアレルギーを発生している方、もしくはアレルギー歴を持っている人が多いと言われています。
最近では、慢性疲労症候群は腸内細菌との関係も示唆されています。アレルギー持ちは大体腸が悪いので、腸内環境を改善することが慢性疲労症候群に良いのかもしれない。
米コーネル大学の研究者らは、腸内細菌叢を調べる便検査と血液検査を併用し、8割以上の精度でME/CFSを診断。
その結果、ME/CFS患者の腸内細菌叢は、健康な人に比べて微生物の多様性に乏しく、炎症を抑える働きを持つ善玉菌が少ないほか、腸内細菌に由来する炎症物質が血液中に有意に増加していることが判明した。
参考