【アセチルコリンの働き】記憶と代謝と交感神経と副交感神経に影響あり?

アセチルコリン 内臓
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細胞と細胞は一体どの様に連絡を取り合っているのでしょうか?

そこに存在するのが『神経伝達物質』の存在であり、一番有名なのが『アセチルコリン』です。

アセチルコリンは自律神経の働きのバランスと密接に関係があることをご存知でしょうか?

アセチルコリンとは?

アセチルコリン(Acetylcholine,ACh)は、神経伝達物質のことです。運動神経や交感神経・副交感神経系の神経の末端のシナプスで神経伝達物質として働きます。

アセチルコリンは交感神経・副交感神経の両方でも働きますし、運動神経の骨格筋にも働く、いわゆる神経伝達のオールマイティ的な存在です。

交感神経・副交感神経って何?と思われる方は、乱れた時に悪影響のある神経ですので、チェックしておくと良いかもです。

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神経伝達物質って何?

神経伝達物質とはシナプスで情報伝達を介在する物質のことです。主な神経伝達物質とは下記のものを言います。
神経伝達物質の例

  • アミノ酸(アスパラギン酸・グルタミン酸・GABA・グリシン・タウリン)
  • アセチルコリン
  • モノアミン類(ドーパミン・ノルアドレナリン・アドレナリン・オクトパミン・チラミン・フェチルアラニン・フェニルエタノールアミン・セロトニン・ヒスタミン)
  • ポリペプチド類(エンドルフィン・エンケファリン・ロイモルフィン・セクレチン・モチリン・グルカゴンなど)
  • その他(マグネシウムなど)

神経伝達物質はアミノ酸と酵素の反応で作られる?

神経伝達物質はアミノ酸と酵素が反応することにより作られます。

アミノ酸とはタンパク質の原料となるものですから、タンパク質が不足してしまうと、体の中の神経伝達物質も作られることがありません。その結果、体が栄養失調状態に陥ってしまうのです。

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酵素も微量栄養素であるミネラルが原料となり、そこにアミノ酸がくっついて作られます。

ミネラルは意識しないとすぐに枯渇してしまう栄養素ですし、アミノ酸は先ほども述べ巻いた通りタンパク質ですので、ここでもタンパク質が必要になるのです。

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アセチルコリンの交感神経・副交感神経に対する働きは?

アセチルコリンは様々な細胞間の神経伝達物質ですので、体の反応の全てに渡り多岐に渡って働きがあります。

アセチルコリンがニコチン受容体とムスカリン受容体で受け取られることにより、働きが変わってきます。

ニコチン様作用では筋肉の運動などの働きをする

ニコチン様作用とは、アセチルコリンがニコチン受容体で受け取られることにより働く作用のことを指します。ニコチン受容体はイオンチャンネル型の受容体とも呼ばれており、交感神経と副交感神経および運動神経の終末に存在しています。

交感神経も副交感神経もニコチン受容体を介して行われますし、筋肉の運動もニコチン受容体を通して行われます。骨格筋や神経節における刺激作用の効果があります。

骨格筋節において筋肉型の受容体を刺激することで骨格筋刺激を与えます。また、自立神経節・副腎皮質にも分類されており、受容体を刺激することにより神経節への刺激を与えます。シナプスにも分類されています。

ニコチン受容体の刺激は、交感神経・副交感神経の拮抗的二重支配を行なっている。

つまり、どちらの神経がより優位にその組織を支配しているのかによって、効果が異なります。これが自律神経がバランスが大切と言われている理由です。

  • 心臓が副交感神経優位になると心拍数が低下
  • 血圧の支配が交感神経優位になると血圧は上昇する
  • 消化器官は副交感神経が優位に支配していためムスカリン受容体刺激様作用が生じる

ムスカリン様作用では代謝調節する働きをする

ムスカリン様作用では、副交感神経支配機関における刺激作用を与えます。ムスカリン受容体でアセチルコリンを受け取ることにより働く作用です。

ムスカリン受容体は、代謝調節型の受容体とも呼ばれています。交感神経よりも副交感神経が優位になるとムスカリン様作用が働くと考えておけば良いでしょう。

  • 血管ですと一酸化窒素産生亢進すること、またはアドレナリン遊離抑制をすることにより、血管拡張することにより、血圧が低下する
  • 心臓では、心拍数を低下させる
  • 胃では蠕動運動を活性化させ、消化管運動や消化液の分泌を促進する
  • 膀胱では排尿筋の収縮や括約筋や膀胱三角筋を緩めます
  • 唾液や感染の外分泌を活性化させることで、発汗などの効果があります
  • 眼では眼圧を低下させる効果もあります。

アセチルコリンは代謝や分解の働き?

アセチルコリンは細胞外に放出されるとアセチルコリンエステラーゼという酵素により極めて短時間で分解されてコリンと酢酸に変わります。

その後、コリントランスポーターによって、効率よくシナプスに取り込まれてアセチルコリン再合成に再利用されます。

アセチルコリン不足は体の働きが鈍くなる

アセチルコリンは神経伝達物質なので、不足すると様々な問題を引き起こします。下記にアセチルコリンが不足して起こる問題をまとめてみました。

  • 臓器が上手く働かない
  • 慢性的な肩こり
  • 便秘
  • 精神不安
  • 集中力低下
  • 海馬の機能低下による記憶力低下
  • 学習意欲の低下
  • アルツハイマー病
  • 睡眠の質が悪くなる

アセチルコリンをスムーズに働かせるために?

アセチルコリンがスムーズに働かずに不足したり、受容体と上手く結びつかないと体にとって悪影響が出てしまいます。アセチルコリンを上手く働かせる方法がありますので、下記にまとめておきます。

大豆・卵を摂る=コリンを増やす

アセチルコリンは意識的に増やすことが出来ます。増やすためにはコリンを摂取することが大切であり、コリンは『レシチン』の中に入っています。

レシチンが多くて有名なのは大豆・卵黄・ゴマ・コーン・小魚・レバー・うなぎです。大豆や卵黄を取ることによりレシチンを摂取することが出来るので多くのアセチルコリンを分泌することができます。

オメガ3系脂肪酸を摂る=受容体を柔らかくする

アセチルコリンだけを摂取しても、アセチルコリン受容体がしっかりとアセチルコリンを捉えなければ、神経伝達物質としては機能しません。

現代人はオメガ6系ばかりをとっているので、細胞膜が硬くなっています。その結果、アセチルコリンをちゃんと捉えることができず、鬱症状が出ている人も多くいます。オメガ3系を取ることは必須です。

オメガ3系についてよくわからないと言う人は下記をお読み下さい

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まとめ:アセチルコリンを働かせて健康的な毎日を!

  • アセチルコリンは神経伝達物質のこと
  • アセチルコリンは細胞外に出ても再び取り込まれ再合成される
  • アセチルコリンが不足すると問題が起こる
  • 大豆・卵・オメガ3系を摂取すると上手く働く

アセチルコリンを働かせるために栄養を取るというよりは、日頃から栄養素を意識してとっていれば、体にとってもアセチルコリンにとっても良い影響が働くということになります。是非、日頃から豊富な栄養を取る様にしましょう。

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