化粧品の成分について調べてみると、よく出てくる単語がこのパラフィン。
一体パラフィンってなんだろう?そう思われている方のために、パラフィンについて調べ、まとめてみました。
パラフィンとは?
パラフィンと書くとわかりづらいですが和名で書くと「石蝋」と呼ばれます。化粧品以外の使われ方としては、主にロウソクのロウだったり、クレヨン・ロウ・エンジンオイル・電気カミソリ・下剤として扱われることが多い。
パラフィンは石油から分流して作られます。元々は石油成分でできているのです。
パラフィンが含まれる化粧品とは?
最も身近なパラフィンが使われているものはベビーオイルです。ベビーオイルに含まれているパラフィンは流動パラフィンという名称で呼ばれています。化学的に安定しやすく、酸化をしにくい為ベビーオイルとして使われているのです。
また、エステサロンやネイルサロンでパラフィンパックと言うものを聞いたことがありますか?これは、50度ほどに温まったパラフィンを片手・片足につけて、手がロウに覆われた状態を作りラップに包んで保温するという方法です。最後に余ったロウを拭き取り、クリームやマッサージをして終了という流れになります。
他にも石鹸・シャンプー・BBクリームなどあらゆるところで使用されています。
パラフィンの名称は沢山ありますのでご紹介いたします。
パラフィンの呼び方の一例
- 水パラフィン
- ミネラルオイル
- ミネラルオイルホワイト
- 医療用パラフィン
- パラフィンファックス
- Saxol
- adepsine oil
- Albolene
- Gymol
- Nujol
パラフィンの役割とは?
パラフィンは石油から蒸留されたロウのことを言います。そのため、肌に塗ることにより薄い膜(油膜)を張り、水分の蒸発を防ぐとされているのです。
また、油剤・保護剤・油性の化粧品であるクリームや口紅・ファンデーションの粘度調整剤としても使用されています。
パラフィンの安全性は?
パラフィンの安全性について、毒性判定辞典での毒性はなしになっています。酸化して変化することが少ないため、皮膚保護にワセリンは使われています。ワセリンとは元々は流動パラフィンと固形パラフィンの混合物と言われており。ワセリンがお医者さんが使っているのであれば、肌にとって有効であるか否かはさておいて、まず成分的には安全ということがいえるのではないでしょうか?もしも危険であれば、お医者さんは使用しないでしょうし…。
また、石油から分留したから石油は危険と言う方もいるかもしれませんが、それは精製技術が低かった昔の話です。今では精製技術が向上している為、そのような危険はないとする意見もあることをご承知おきください。
パラフィンを入れるメリット
それではパラフィンを入れるメリットとはなんなのでしょうか?まとめてみました。
製品が酸化変性しにくい
化粧品業界の常識的な話ですが石油の安定性と言うのは抜群に高いです。その安定性の高さから、医療用のものに使われたり、私達の日常的に使うものにも石油というものは使われています。パラフィンも石油から分留して作られておりますので、パラフィンで作った製品は安定性が高く酸化変性もしにくいです。
原材料が石油なのでコストが安い
パラフィンなどの石油から分留して作られる化粧品の成分は、普通では捨ててしまうような廃油というところから分流されております。そのため原材料はかなり安いです。ある話ではドラム缶1本で数十円程とも言われています。パラフィンを使うことによりコストを抑えることが出来るのです。
保湿された感がすごい
ベビーオイル等を塗った方はわかると思いますが、あまりのヌルヌル感にちゃんと保湿された感じがしてしまいます。パラフィンが使われた成分を使用すると保湿された感がすごいです。
パラフィンを入れるデメリット
成分というのはメリットがあればデメリットもあります。パラフィンのデメリットを簡単にまとめてみました。
パラフィンでインナードライになりやすい
インナードライというのは肌の表面がしっとりしていても中がカサカサしている状態を言います。パラフィンは皮膚の表面で膜を作るため、肌が保湿されたと誤解をしてしまい、肌自体を保湿することを辞めてしまいます。パラフィンを使用するとインナードライになりやすいのです。
肌の新陳代謝が妨げられシミなどの原因に
パラフィンは皮膚の表面で膜を作ります。イメージ的に言えば、サランラップで表面を覆っているようなものです。その結果皮膚呼吸を妨げてしまいますので、肌の新陳代謝が悪くなります。肌のターンオーバーが乱れる原因にもなるので、シミやシワなど数多くの肌のトラブルの原因になるかもしれません。
パラフィンが配合された化粧品がオススメな人
パラフィンが配合された化粧品がオススメな人は、特に化粧品に対してこだわりが無く、とにかく安くて保湿した感があるものであればなんでも良いという方にピッタリなのではないでしょうか?成分的には安全ですし、危険性がありませんので、安く抑えたいなと言う方にはピッタリかと思います。
逆にキレイな肌にしたい、美しくありたいといった方は少し考えたほうが良いのかもしれません。成分というのは単体で語るのはよくありませんのでトータル的に考えてみることをオススメいたします。
化粧品の成分に詳しくなろう!最低でも下記の成分くらいは詳しくなっておいたほうが良いと思う記事をまとめてみた。
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