女性の3人に1人は月経前症候群であるPMSを経験していると言われています。
また更年期や生理痛といった悩みがつきません。
今回はそんな生理痛や更年期、PMSに対抗するための力強い栄養素であるブラックコホッシュについてご紹介致します!
ブラックコホッシュって何?
ブラックコホッシュとは、アメリカインディアンの間では生理痛のために使われいていたハーブと言われています。北アメリカで自生するものです。
当時は、生理痛や月経困難症、無月経症から出産、婦人病、更年期まで、女性の生理の問題において重要な役割を果たしてきた薬草です。
上記の画像のような白い花を持ちますが、効力を発揮するのは黒い根の方だそうです
ブラックコホシュは女性ホルモンに似た植物性のホルモン
三種類のフィストエストロゲン化合物が含まれており、これが体内で生成される女性ホルモンであるエストロゲンと同じく、生殖器官のレセプターに結びついて月経周期をコントロールします。
難しい話を抜きにして考えると、つまり女性ホルモンに似た植物性のホルモンが含まれているということです。
女性ホルモンも月経周期をコントロールしているんですね!知らなかった!
だから、ブラックコホシュは一部では女の根とも呼ばれているんですね。
またブラックコホシュはホルモンの乱れを抑えることはもちろんのこと、体内を循環する黄体形成ホルモンの量を減らすことで痛みや不快感を和らげることも出来ると言われています。
1940年にはPMSや月経困難、更年期の症状を緩和するためにブラックコホシュのエキスが使われていたり、陣痛や出産前後の不快感・骨盤障害・支給の問題を軽くするとも言われて使われていたという報告があります。
ブラックコホシュを医薬品指定するヨーロッパの国々
ブラックコホシュは古くから使われてきたハーブであり、効果も保証されているため、ハーブ類を積極的に医薬品指定しているヨーロッパ諸国のいくつかの国では医薬品指定されています。
また、ドイツでは医薬品として販売もされています。
1992年では【British Herbal Compendium(イギリスのハーブ概論)】に論文が掲載され、それによると昔も今もリウマチや慢性関節リウマチ、高血圧、軽度のうつ病、耳鳴りに使われてきたと言われてます。
日本と米国では医薬品としては認められていないため食品として売られています。
天然ホルモンと人工ホルモンの違いって?
ブラックコホシュのような天然のホルモンは緩やかにエストロゲンレセプターと結び付くと言われていますが、人工合成されたホルモンはより強力にエストロゲンレセプターとくっついてしまいます。そのため、長期的にみて乳がんや子宮ガンの進行を促すという危険性もあるそうです。
ドイツではブラックコホシュの高い安全性が確認されています。
更年期対策?ブラックコホシュの効果効能は?
ブラックコホシュは女性ホルモンに似た植物性ホルモンを持っているので、女性ホルモンと同じような効果を発揮すると言われています。いくつかリストにまとめてみました
- バストアップ
- 更年期障害の症状を改善
※1995年の研究結果によるとセントジョーンズワートと使用すると更年期障害の症状が78%も改善された - 月経前症候群 (PMS)の症状を緩和
- 骨粗しょう症を予防
※閉経後をすると女性ホルモンが出なくなってしまい骨芽細胞を成長させられなくなることで、骨がもろくなってしまいますが、ブラックコホシュは女性ホルモンに似た性質があるので、閉経後の骨粗しょう症を予防することが出来る - 生理不順・生理痛の緩和
- 冷え性・動悸などの神経の症状を緩和させる
月経前症候群(PMS)に関して詳しく知りたい方は下記のページもご覧ください
ブラックコホシュの注意点って何ですか?
また、ブラックコホシュは助産師は出産時に分娩を誘導するために使用している場合があるので、妊娠中や授乳中の使用は控えた方が良いとも言われています。
ブラックコホシュにはアダプトゲン作用というホルモン調整作用がありますので、女性ホルモンだからと言ってプエラリアとは違うということは抑えておいてください。
プエラリアはアダプトゲン作用が無いとも言われていたのに、サプリメントで濃縮したことにより健康被害を誘発しています。下記にプエラリアの問題についての引用を載せておきます。
プエラリア・ミリフィカとは、ある植物の貯蔵根のこと。これを原材料とし、バストアップなどの美容効果をうたう健康食品が数種類発売されている。これを摂取した結果、消化器障害や皮膚障害といった他の健康食品でも起こる頻度が高い有害事象や、月経不順や不正出血といった女性特有の有害事象が起きたと考えられるケースがあり、今回の注意喚起につながった。同様に、健康食品による健康被害は、これまでにもたびたび起きている。
また、先述した通りにヨーロッパでは医薬品に指定されていることから、肝機能障害が出たことによる注意喚起が発表されています。
我が国もそれに習って2006年にブラックコホシュは肝機能障害の疑いがある人には使うのを辞めましょうというような注意喚起がなされています。
諸外国において、ブラックコホシュを摂取した場合の主要な健康被害として、肝障害が報告されており、欧州医薬品庁(EMEA)のハーブ医薬品に関する委員会(HMPC)では、入手可能なデータの評価により、これらの肝障害はブラックコホシュの利用と関連している可能性があるとみなし、肝障害の徴候があらわれた場合のブラックコホシュの使用の中止、医師への相談、医師から患者への使用確認、症例の報告を促す勧告を出しています。これを受け英国医薬品庁(MHRA)、フランス食品衛生安全庁(AFSAA)、フィンランド食品安全局でも、注意喚起を行っています。また、カナダ保健省(Health Canada)も同様の注意喚起を行っています。
日本国内でブラックコホシュ又はこれを含む食品を摂取したことによる健康被害事例はこれまで報告されていませんが、ブラックコホシュの摂取については念のためご注意下さい。
これらの注意点を守りながら、生理が重い方でPMSに悩まれている方、そして更年期障害に悩む可能性がある方は日頃から意識しておくと良いのかと思います。
「サプリメントの選び方大丈夫?」
「サプリメント飲んでいるけど効果がないな…」
「サプリメントって安いけど安全性とか大丈夫なの?」
サプリメントは安価で豊富な栄養が取れるので現代に欠かせないものです。
しかし、サプリメントの法律は整備されていないため、どんなメーカーでも外部委託工場(OEM)を使えば簡単に生産して販売可能です。
また体内に入れるものなのに薬のように厳密に生産管理を求める法律もありません。それだけサプリメントはいいかげんに作られている可能性が高く、厳密に良い製品かを見極める消費者の目が必要になります。
サプリメントを選ぶ基準は下記の通りです。
- 『誰が使っているか』→『誰が作っているか』
- 論文・臨床を基にしているサプリメントか?
- アメリカで販売されているサプリメントか?
- 製造の工程・抽出方法は説明されている?
- 会社の信頼性と製品へのこだわりは?
詳しくは「【サプリメントの選び方】副作用のない良質なサプリを選ぶ基準【薬の作り方から学ぶ】」で解説しているので、ご覧ください。
▼サプリメントの選び方については下記の記事もオススメです