愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンですが、実はあることをするだけで愛情のホルモンが増えるそうです。今回はそんなホルモンの一種であるオキシトシンについてご紹介したいと思います。
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オキシトシンとは?
オキシトシンとはホルモンの一種で主に視床下部で合成されるものです。別名幸せホルモンや愛情ホルモンという風に呼ばれており、ストレスを緩和し幸せな気分になれるそうです。
オキシトシンはギリシャ語で早く生まれるという意味の言葉が語源だそうで、女性の出産や子育てに大いに関係していたそうです。
オキシトシンの性質・機能・効果とは?
オキシトシンは古くから女性の出産や子育てに関係がありました。赤ちゃんが生まれる時に子宮を収縮させたり、女性の母乳の分泌を促すなどの効果があると言われています。そのため、医学的な場面では子宮収縮薬として使用されていたり、陣痛促進剤として使用されています。
オキシトシンは嬉しいときや楽しいときなどの幸せのような刺激を受けた際に神経に伝える伝達物質としての役割もあります。更に、ストレスが加わったときの副腎皮質から出されるストレスホルモンを抑えるためにもオキシトシンは分泌されます。それだけでなく、ドーパミン、セロトニン、エンドルフィンの働きにもオキシトシンは関わっているのです。
更にオキシトシンは自律神経の働きも良くするそうです。副交感神経の働きを優位にする効果もあるそうです。
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腸内環境にも深く関わっていて、過敏性腸症候群を患う人には有益なのかもしれないということが最近の研究では取り上げられているのです。
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他には、認知症の徘徊が減ったり、血圧が下がるなどの効果もあるそうです。
オキシトシンが体内から不足すると?
オキシトシンが不足している人はストレスに対する抵抗性が弱いとされています。鼻腔内にオキシトシンを直接投与した研究によると、鼻腔内にオキシトシンを投与した人はコルチゾールの反応が弱くなったということが言われています。コルチゾールはストレスに反応して分泌されるホルモンです。
オキシトシンが不足すると顔の感情を表現する能力が不足してしまうようです。このため、オキシトシンが不足する人は感情を読み取る力が弱くなるのだとか…。
また、自閉症の患者はオキシトシンのレベルが有意に低いことが報告されています。
オキシトシンを意識したケアがオススメな人は?
精神的に不安定な方々はオキシトシンをケアした方が良さそうです。研究によると、社会的なストレスや社会不安、認知レベルにおいてオキシトシンには重要な調節効果があるという証拠は沢山あるそうです。他には最近幸せを感じていないなぁという人もオキシトシンをケアすると良いかもしれません。
日頃から出来るオキシトシンのケア方法とは?
リラックス出来る時に信頼出来る人やモノに触れるとオキシトシンは出やすいと言われています。
赤ちゃんを抱っこしたりしても分泌されますし、直接的な接触以外に会話や家族団らん、井戸端会議、居酒屋などの交流でもオキシトシンを分泌させるそうです。
また、抱きまくらや手触りの良いクッションを触りながら電話したりするのも良いでしょう。他には、性交中にもオキシトシンが増加するというデータもあります。
要は、一人でふさぎ込んでいるのではなく多くの人と交流を持つように工夫すると良いということではないでしょうか?
オキシトシンを分泌させるためにはやはり材料が必要です。オキシトシンもホルモンであり、ホルモンとはアミノ酸が連なったものであるため、日頃からタンパク質を十分に補給しておくことが必要です。
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更に、ホルモンは受容体があり受容体を上手く働かさせるには、細胞膜を柔らかくしておく必要があるので、オメガ3系も必要になります。
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オキシトシンまとめ
- オキシトシンとは幸せホルモンや愛情ホルモンと呼ばれる
- ストレスホルモンの分泌を抑えたり、リラックス効果や過敏性腸症候群にも良いと言われている
- 信頼しているものや手触りの良いものに触れることでオキシトシンのレベルを高めることが出来る
日頃からお気に入りのものを作ったり手触りの良いものを近くに置いたりするだけでもオキシトシンのレベルを増加させることが出来ます。オキシトシンを日頃からケアすると良いでしょう。
LINKIntranasal oxytocin attenuates the cortisol response to physical stress: a dose-response study.
LINKOxytocin in the socioemotional brain: implications for psychiatric disorders