妊娠を考えている。もしくは妊娠前の方が必ず飲んでいるのは葉酸のサプリメントです。また、造血ビタミンなどとも葉酸は言われています。それではこの葉酸というのは一体何なのでしょうか?
今回は葉酸の役割・欠乏したときの影響・摂取方法をまとめてみました
葉酸とは?
葉酸とは水溶性のビタミンB群の一種です。もともとホウレン草の葉っぱから発見されたことから、葉酸と名付けられました。緑の葉っぱに多く含まれます。
葉酸の役割は?
ビタミンB12とともに赤血球の生産を助ける造血ビタミンと呼ばれています。タンパク質や核酸の合成に必要な栄養素でもあり、身体の発育を助けます。
赤ちゃんは成長が早く、細胞分裂の速度が早いです。その為、妊娠中や授乳中の母親にとっては葉酸は必要不可欠であり2002年から母子手帳にも記載する内容になっております。
葉酸はホモシステインと呼ばれる動脈硬化などの原因になるアミノ酸を、コレステロールを下げることで知られるメチオニンに変化するために必要な栄養素でもあります。葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12を十分に摂ることでホモシステインの量を正常に保つことが出来ます。
参考:閉経後はホモシステインで動脈効果に?ホモシステインに大切なビタミンB6・B12・葉酸の欠乏への対処法は?
葉酸が欠乏すると?
葉酸は造血ビタミンとして血液を作ったり、核酸の合成を助けたりしますので、葉酸が欠乏してしまうとあまりよくない症状が生まれてしまいそうです。
- 葉酸が欠乏すると
- 赤ちゃんの発育が遅くなる
- 赤ちゃんに先天的な疾患が出てしまう
- 生活習慣病・貧血・心血管系疾患の原因になる
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 消化管の機能が衰える
- 免疫機能が衰える
葉酸の一日の推奨量は?
葉酸の推奨量は男性・女性共に20代以上は240マイクログラムと言われています。赤ちゃんの先天的疾患(神経管閉鎖障害)のリスクを減らすためには400マイクログラム必要だと言われていますが、これはモノグルタミン酸型葉酸、プテロイルモノグルタミン酸の量として示したものだと言われています。これを、食事性の葉酸に換算すると2倍の800マイクログラム必要だと言うことになります。
赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症を予防したり、再発を予防するには、1日で葉酸400マイクログラムを付加(食事とプラスして摂ること)が必要なのです。
日本人の平均摂取状況は
日本人の平均摂取量は283マイクログラム・女性は平均で272マイクログラムということで、男女ともに推奨量を満たしています。しかしながら、これはちゃんとした食事を食べている人の値も含めての数値なので、実際にコンビニ食や外食、冷凍食品をたくさん食べる人は、意識して葉酸を摂取するようにしたほうが良いでしょう。
葉酸を食べ物で補給するには?
葉酸を食べ物で補給するには下記のような食品が良いでしょう
- アスパラガス
- 枝豆
- オクラ
- 春菊
- ほうれんそう
- ブロッコリー
- うなぎ
- いくら
- 生うに
- 豚・牛・鳥の肝臓
ホウレン草やレバーを食べて十分な葉酸を
葉酸を十分に摂取しようと思ったらホウレン草やレバーを毎日食べないといけないのかもしれません。しかし、妊娠前や妊娠中になると葉酸を一日で食事感酸800マイクログラムとらないといけませんから、ホウレン草やレバーを毎日食べないといけないでしょう。
それが難しければサプリメントを摂るしかないですが、サプリメントは選び方を間違えると身体に害をなしてしまう可能性もあります。正しいサプリメント選びの知識が必要になってくるのでしょう。
参考:完璧なサプリメントを飲むなら知っておきたい5つの選ぶ基準とは?
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